【業界研究】たくさんの会社と関わりたい!あなたの人間力を活かせる「商社のススメ」
商社とは「企業と企業の間に入り仲介することで利益を得る企業」です。
特に海外に留学をしている日本人学生に人気の業界でもありますが、「周りの社会人が商社マンが多いから」という短絡的な理由で志望をしていませんか?
商社にとっても確かに留学経験のある学生は重宝されますが、
それは決してあなたの語学力に期待している訳ではありません。
では、商社は日本人留学生に何を求めるのでしょうか?
業界研究を進めながら、その答えを探していきたいと思います。
商社の主な役割は「仲介=トレーディング事業」である
商社の役割は、企業と企業間の仲介、すなわちトレーディングです。企業と企業の間を取り持つことにより手数料を得ることをビジネスモデルとしています。
ではどうして仲介をする必要があるのでしょうか?
留学生にも恐らく身近であろう「【日本最大級の旅行サイト】楽天トラベル」を例に、説明しましょう。
商社の役割を「楽天トラベル」を例で説明してみる
この「楽天トラベル」=「商社」だと思ってください。
私たちユーザーは「どこかに旅行に行こうかな~」と思った際にサイトにアクセスします。たくさんある宿・ホテルの中から、場所や予算などで条件を絞り、実際に予約へと進んでいきますよね?
ではユーザーと宿・ホテルにとって、「楽天トラベル」を利用する利点とは何でしょうか?
ユーザーにとっての利点
ユーザーにとっての利点は、なんと言ってもたくさんある宿やホテルの情報を、自分の行きたい場所や条件から横断的に検索できる点でしょう。
宿・ホテルにとっての利点
では宿・ホテルにとって楽天トラベルを利用する利点は何でしょうか。
例えば宿やホテルが楽天トラベルを使わなければ、お客さんは自社のホームページを直接訪問したり、電話番号を知っていないと予約することができません。
つまり宿やホテルにとっての利点は、たくさんのユーザーの目に自分の宿泊先を目にさせることができ、さらに宿泊客を得られるというところにあります。
これを商社と関係する会社に例えてみると
ここで言う楽天トラベルが商社だとすると、宿やホテルは仕入先(メーカーなどが主となる)、ユーザーは顧客です。
「楽天トラベル」というブランドがあることで、多くの仕入先が集まり、多くの顧客が集まり、仕入先はその顧客数の多さというメリットを活かせ、顧客はその仕入先数の多さというメリットを活かせます。
商社にとっては「幅広い仕入先」「幅広い顧客」が命
実際の商社では、顧客が検索するのではなく、商社に商品提案を求めることで、商社は幅広い仕入先の中から顧客が満足する商品を提案するイメージとなります。
そのため、商社にとっては「幅広い仕入先」と「幅広い顧客」を持つことが命となります。
楽天トラベルで再び例えてみますと、そもそもホテル数が少なくてはユーザーはサイトを利用しようと思いませんし、ユーザー数が少なければホテルはサイトに登録しようとは思わなくなります。
楽天トラベルが仲介することにより、仕入先・顧客それぞれに「ボリュームというメリット」を与えていることでこのビジネスは成り立っているのです。
商社はあなたの「人間力」を活かすのにもってこい
そのため、商社で必要になることは、あなたの人間力です。
仕入先をより幅広く関わっていくために。
顧客をより幅広く関わっていくために。
「人間力」というのが求められていきます。
そのため、商社が海外留学経験のある学生には、
単なる語学力を期待するのではなく、海外という環境で揉まれながら、より多くの人間とコミュニケーションを取って問題を乗り越えてきた「人間力」を期待しているのです。
日本人留学生の皆さんは、そこを勘違いしてはいけません。
商社の本質を理解してからが本当の企業研究
今後「商社」という業界を更に深く研究を進めるためにも、まずはこれまでお伝えした「商社という業界の本質」を理解することから始まります。
こちらの記事でも書きましたが、「海外への留学経験があるから『メーカー』か『商社』にしよう」なんていうお花畑な思考をしてはいけません。
その上で、商社には大きく「総合商社」と「専門商社」があります。
また商社には「仲介的な仕事」の他に、「企業に投資する」という大きなもう一つ大きな事業もあります。
これらについてはまた別の記事でお伝えさせていただく予定です。
まずは商社について調べる前に、以上の「本質」を理解するようにしましょう。
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