中国に留学中の学生が将来中国で働く方法
今回はいつもとテーマを少し変え、中国に留学中の学生が将来中国で働く方法を考えていきたいと思います。
特に留学生は「自分の学んだ語学を活かしたい」という思いを持つ人が多いと思います。
その中で「中国で働きたい」という人もいるでしょう。
その方法を考えながら、自分の将来をイメージできるようにしましょう。
卒業後そのまま中国で働くのは就労ビザの関係上難しい
昨年春から、中国での就労ビザ取得条件が変わったことをご存知の方もいらっしゃると思います。
これまでの就労ビザは雇用企業が申請を出せば比較的簡単に取得できていましたが、現在は被雇用者(雇用される人)の中国語レベルや担当業務により点数を付けられ、A~Cに分類され、点数が一定の水準に満たない場合はビザが発給されないことになりました。
そして今回の改定で、就労ビザ申請時に、次の書類が必須となりました。
2年以上相关工作经验证明原件
(2年以上の関連する業務経験の証明書類原本)
つまり中国で働くためには、その仕事に関連する2年以上の業務経験が必須になったのです。
そのため卒業後そのまま中国で働くルートというのは、事実上不可となったと考えてください。
これまでは例外で許可が降りることもあったと聞きますが、去年の変更以降は例外なく、どんなに企業と政府関係者が仲良くても難しい状態と言われています。
中国で働くための具体的なルート
卒業後そのまま中国の企業で働くルートは無くなってしまいました。
しかし、将来中国の企業で働くルートはもちろんその他にもあります。
今回は代表的な3つのルートをご紹介しましょう。
日本で2年働いてから現地で就職
1つ目の方法は日本(もしくは他国)で2年間働いてから現地で就職する方法です。
2年以上日本(もしくは他国)での関連する業務への就労経験があれば、中国国内で就職することができます。
※関連する業務とは、日本語教師として中国国内で就労するのであれば、日本(もしくは他国)で日本語教師として従事していること。
すでに中国に滞在した学生の皆さんはご存知かと思いますが、
このように外国人が中国国内で就労しようとする場合、求人は公になっているものが多くなく、知人・友人から紹介されるケースがほとんどです。
そのため留学しているうちに、ある程度の人脈を築いておく必要があります。
日本の企業で働き駐在員として派遣される
2つ目の方法は、日本の企業から駐在員と派遣される方法です。
これは比較的イメージしやすく、最もポピュラーな方法かと思います。
しかし、企業の駐在といっても大きく2パターンあります
- 現地法人のワーカー(中国人)を管理する駐在
- 営業所の人間となり文字通り自分でも動く駐在
皆さんが中国で出会ってる社会人の方、特に大手企業の方で多いのが「1」のパターンです。
彼らは、現地で働く人をマネージメントし、指示を与える立場にあり、大手企業の場合では「出世コース」である場合が多いです。
また、彼らは中国語を使うことは少ないです。
なぜならすぐそばに日本語ができる中国人の管理職がいて、ワーカーとなる中国人には彼らが直接指示を与えるからです。
一方「2」のパターンは、従業員数が1,000人程度の中堅企業に多くみられます。
現地で駐在員も頻繁に出張に行ったり、それこそ中国語を駆使して中国人とも交渉を行います。
駐在も企業により様々なパターンがあります。
そのことを頭に入れるだけでも、就活にはプラスになるでしょう。
中国企業の日本支社で働き、本社へ栄転する
ここ数年、中国企業の支社が数多く日本に進出しています。
そして中国企業の日本支社も新卒採用の門戸を開き始めております。
そのため新たにできた道が、中国企業の日本支社で働き、本社へ転籍(出向)する方法です。
以前このようなパターンで駐在している人も知り、私も初めは驚いた記憶があります。
中国企業の日本進出が進んでいる今、これからの主流なパターンになってくるのでは無いかと個人的には思います。