面接官は一番の味方?就活で忘れてはいけない「大切な事実」
以前、私は働いてい小さなベンチャー企業で、事業部長として新卒採用立ち上げのプロジェクトメンバーになったことがあります。
ここでの経験から、今日は少し視点を変え、面接官の思いについて掘り下げてお話したいと思います。
企業側の採用へのスタンスも伝えられればと思いますので、ぜひご活用ください!
新卒採用を立ち上げ、実際に採用を行うまで
「この会社を大きくするために、ゼロからここの企業文化を育んだ人材を育てよう」
それまで中途採用を行い、社内の体制も一段落した頃、社長のこの一声で新卒採用プロジェクトが始まりました。
人事・財務の担当を中心に予算が決まり、採用人数も決まり。
いよいよ社長・取締役・人事・事業部長(私)の4人でプロジェクトがスタートしました。
会社のビジョンから求める人物像の作成
企業には会社としてどのようにあるべきか・どのような姿で見られたいかという、「ビジョン」や「クレド(行動理念)」と呼ばれるものがあります。
まずプロジェクトでは、
ビジョンを達成するために、どのような人材を採用するべきか
という「求める人物像」の組み立てからスタートしました。
「求める人物像」とは、例えばこんな感じです。
- 物事を自分ごととして捉え、主体性を持って取り組める人物
- 何事にもチャレンジでき成長意欲の高い人物
- 責任感を持ち、最後までやり遂げられる人物
求める人物像を具体的な行動などに言語化する
「求める人物像」ができた次は、この項目のさらなるブレイクダウンです。
例えばこの項目を
- 物事を自分ごととして捉え、主体性を持って取り組める人物
より具体的な行動に落とし込むと、
- 人に言われるのではなく自分で問題点を探した
- 他人のせいにせず、自分の問題として物事を捉えた
- 自分なりの考えを持って物事に取り組んだ
といった感じになります。
これらの落とし込みをそれぞれ行い、次はそれを判断するための面接シートを作成します。
面接用のチェックシートを作る
面接シートは、これらの項目を引き出すための質問を想定して作成します。
それぞれの項目を聞くために、
- 大学で頑張ったことは何?
- 苦労してやり遂げた経験は?
- 問題が発生した時どのように対処する?
などなど、それぞれいくつかの質問を想定します。
もちろん面接中に、別の話題からそれらの内容を感じ取れれば、それはそれでOKです。
面接から、次に通すか否かの判断をするまで
作成した面接シートを元に、それぞれの項目に対し学生はどうか、具体的な話を書き込みながら点数を付けます。
そして、何とか学生の良さを引き出そうと、質問を変えながら会社が求める人物像との接点を探します。
色々と質問するのには、このような意図があるのです。
面談終了後、面接官は客観的な点数を元に、こんな感じの報告をします。
- この学生は実際にエピソードを掘り下げてもダメだった
- この学生は全体的な点数は低いが、これこれエピソードがあり、次で判断してほしい
- この学生は点数は高いが、マナーがダメなので次回要確認で
- この学生は点数も実際の話も良く、ぜひ次も通してほしい
つまり、面接官が学生を合格させた時点では、もう学生の味方になり、上司や人事にこの学生の良さを簡単にプレゼンしているのです。
そのため、自分が通した学生が次の面接で、
「●●さん、あまり面接の内容良くなかったよ」と言われても、
「これこれの面は良いので、ぜひもう一度お願いできないでしょうか!」
なんて、つい上司にお願いしてしまうものなのです。
面接官は学生を理解する最良のパートナーだ
そのため、面接官を敵だと捉えてガチガチに緊張しないでほしい。
面接官も、学生を通すために必死に考え、質問しているのです。
そして、面接を通過した際、一番の味方になってくれるのがその面接官なのです。
なぜ面接官はそうまで頑張って、学生を選別するのであろうかというと、
実は、就活で忘れてはいけない「大切な事実」があります。
それは企業は面接を通し、一緒に働ける仲間を探しているという事実です。
だから、
ミスマッチのないように、企業が求める人材を明確化する。
ミスマッチのないように、その人の本質を知ろうとする。
就活において、この事実を決して忘れてはいけません。